エア・タタン夜会話


▼第1話

タタン 「あら、エア。どうしたの?」
エア 「ちょっと散歩してたんだよ。タタンこそ何してるの? また願い事?」
タタン 「ううん お願いがかなったからお礼にきてたんだ」
エア 「へぇ、かなったんだ。よかったね」
タタン 「うん」
エア 「…で、なにお願いしたの?」
タタン 「知りたい?」
エア 「そりゃ…」
タタン 「知りたいんだ?」
エア 「うん…」
タタン
「じゃあ、教えない」
エア 「ヒドイなあ…!」
タタン 「あはは、ウソよ。教えてあげる。だって…エアのおかげでかなったようなお願いなんだもん」
エア 「私のおかげ…?」
タタン 「うん。お父さんが早く元気になりますように…って」
エア 「あ…。ごめん…タタン…」
タタン 「ちょっと…なんであやまるのよ? やっちゃったことは仕方ないでしょ。あとは落とし前をどうつけるかだよ」
エア 「お、落とし前って…」
タタン 「で、どうするの?」
エア 「決まってるよ。わたしの手でゴウラを必ず封印してみせる」
タタン 「そうよね。それでいいじゃない。みんなも許してくれるわよ」
エア 「…ありがとう、タタン」
タタン 「わたし、ホントはここで、お願いしようと思ってたの。エアがゴウラを無事に封印できますように…って」
エア 「タタン…」
タタン 「でも… もうお願いしなくてもいいよね」
エア 「え…」
タタン 「だって、ここでお願いしなくてもエアが必ずかなえてくれるんでしょ?」
エア 「もちろん!」
タタン 「がんばろ、エア! わたしも応援するんだから!」
エア 「ありがと、タタン。なんだか力が湧いてきたよ!」
タタン 「ホント、エアは単純なんだから」



▼第2話

タタン 「あ…エア…」
エア 「あれ、タタン。また願い事?」
タタン 「うん…お父さん倒れちゃったし…」
エア 「そっか…」
タタン 「ラクルにもらったサモナイト石で病気を治す召喚獣を呼び出せたらいいのに…」
エア 「ホントにね…。わたしが召喚術を使えたら…」
タタン 「ありがと、エア。でも、大丈夫…。きっとよくなるって信じてるから」
エア 「タタン…」
タタン 「このサモナイト石って…とってもキレイ…。じっと見てると吸い込まれそう…」
エア 「ラクルの宝物みたいだったね」
タタン 「こんなキレイなものをプレゼントしてもらったらどんなお願いでもきいちゃうかも」
エア 「へえ…タタンって年下が好きなの?」
タタン 「ち、ちがうよ!」



▼第3話

エア 「タタン…」
タタン 「あ…エア…」
エア 「大丈夫…」
タタン 「うん…。ちょっとショックだったけど…。お父さんの熱が呪いだなんて…早く元気になりますようにっていつも…お祈り…したのに…」
エア 「ごめんなさい…。私のせいで、親方は…」
タタン 「ちがうの…!そんなつもりで言ったんじゃなくて! やっぱり…ダメ…エアを傷つけちゃった…」
エア 「そんな…!タタンがあやまることなんてないよ…。それに、タタンにもらったサモナイト石のおかげで、魔刃の場所にかなり近づけたのよ? すぐに魔刃を手に入れて親方の呪いをといてあげる…タタンの願いをかなえてあげるよ!」
タタン 「ありがとう…エア。すごくうれしい…。でも…お父さんを助けてって言いたいけど…魔人をさがすのは…すごく…あぶないことかもしれなくて、お父さんも心配だけど…エアも心配で…わたし…どうしていいか…」
エア 「タタンには…笑っていて欲しいな」
タタン 「え…?」
エア 「タタンが悲しい顔しているときっとみんなも悲しくなっちゃう。だから…辛いけど、元気だそう!」
タタン 「うん…! ありがと、エア!」



▼第4話

タタン 「あ…エア…あらためて魔刃入手おめでとう!」
エア 「ありがとう、タタン!それから今日は助けに来てくれたから、もうひとつありがとね」
タタン 「助けにっていうか…。行っただけだったけどね…」
エア 「でも、もう…あんまり危ないことはしないでよね?」
タタン 「それはわたしの台詞だよ。あんまり心配させないでよね」
エア 「ごめんなさい」
タタン 「こんなエアがわたしたちの勇者さまだなんてね やっぱり心配」
エア 「ゆ…勇者ぁ…?」
タタン 「だってそうでしょ? ゴウラを封印できるのはエアだけなんだもん」
エア 「そっか…わたしだけ、なんだ…。そうだね、がんばらなきゃ…!」
タタン 「ふぅん… 魂のかがやき、か…」
エア 「…? なにか言った?」
タタン 「べ、別に…。なんでもないよ。そんなことよりエア…ちゃんと覚えてるわよねぇ?
エア 「な…なんのことかなぁ…?」
タタン 「決まってるじゃない、
おしおきよ。わたしをおいてきぼりにした罰なんだから!」
エア
「た、助けてぇぇぇ!」



▼第5話

タタン 「そりゃ、たしかにリンリさんには負けるかもしれないけどさ…!」
エア 「いきなり、なに!?」
タタン 「お色気の話よ!」
エア 「ああ…それは…」
タタン 「できれば…一番にわたしに…相談して欲しかった…。わたし…すごくショックだったんだから…」
エア 「あの… ごめん…」
タタン
「…」
エア 「…?」
タタン
「…どう?」
エア 「どう…ってなにが?」
タタン 「だからお色気よ! もしかして…通じなかったとか言う気?」
エア 「…って言うか、
わたしに通じてどうするの!?
タタン 「なによ! もう! 知らない」

エア 「…むずかしい年頃なんだな…」



▼第6話

タタン 「あ…エア…」
エア 「今日はごくろうさまだったね」
タタン 「うん…」
エア 「大丈夫、タタン…? 元気ないみたいだけど…」
タタン 「うん…もう大丈夫だよ…。お別れはすませたから…」
エア 「お別れ?」
タタン 「ガンヴァルドだよ…」
エア 「そっか…」
タタン 「エアが邪気を祓うためにボルガノを押さえ込んでいた時、ゼライドが言ってた…。ガンヴァルドは限界を越えてるって…でも、最後までがんばったよ…」
エア 「そうなんだ…」
タタン 「おかしくなったボルガノから村を守れたのは、ガンヴァルドのおかげだよ…」
エア 「そうだね。わたしもちゃんとお別れしなくちゃ…」
タタン 「エア…ありがと…」
エア 「ううん」



▼第7話

タタン 「あ…エア…今日もご苦労さま。魔刃もあと一本ね」
エア 「うん! 後一息だね。でも世の中にはまだまだ強い人がいるから気を抜かないようにしないと…」
タタン 「魔刃使いのエアより強い人がいるの?」
エア 「今日会った召喚師の人たちなんて強さのレベルがちがう!…って感じだったよ。本気を出されたら私なんかきっと歯が立たないよ」
タタン 「そうなんだ… どうしてそんなに強いのかな?」
エア 「そうね… それだけの力がないと守れないものがあるのよ、きっと」
タタン 「エアの力だってこの村を守る力があるわ。それ以上っていったら…」
エア 「この世界全体…リィンバウムとか」
タタン 「はあ…想像もつかないわ…」



▼第8話

タタン 「あ…エア…来てくれたのね…よかった…」
エア 「どうしたの、そんなこと言って…?」
タタン 「だって…わたし、エアにヒドイこと言っちゃたし…怒ってても仕方ないなって…」
エア 「怒ってなんかいないよ?だってあれは、ゲドーの召喚獣のせいなんだし」
タタン 「ホントに?」
エア 「ホントに」
タタン 「ホントにホント?」
エア 「ホントだって!」
タタン
「やっぱり怒ってる〜!」
エア 「ごめんごめん! 怒ってないから! いいよ、気にしなくても!」
タタン 「でも…そうだ! おわびになにかして欲しいこと、ない?」
エア 「だから、いいよ 気にしなくても」
タタン 「じゃあ、ウデによりをかけた特製おかしを作ってあげるね
エア
「え〜っ!!!」
タタン 「「え〜っ」てなによ!「え〜っ」て!」
エア 「怒ってるのはタタンじゃない!?」



▼第9話

タタン 「ねえ…大丈夫…? エア…?」
エア 「大丈夫…って言いたいけどまだ親方にはダメだって言われちゃうだろうな…」
タタン 「そんな…」
エア 「ゴウラウを封印することを第一に考えろってことぐらいわたしにだってわかってる…。リョウガのことで悩んだってリョウガが帰ってくるワケじゃないもんね…!」
タタン 「落ち着いて、エア。きっとお父さんはそんなこと言いたいワケじゃ…」
エア 「あ…ごめん…。でも、どうしようもないの…。また魔刃使いの力が暴走して誰かを傷つけてしまったらって…」
タタン 「エア…ごめんなさい…」
エア 「え…? どうして、タタンが…」
タタン 「こんなにエアが辛そうなのに…。わたし、なにもできなくて…」
エア 「そんな…タタンが悩むことないよ…」
タタン 「そうだ…、あったよ…わたしにもできること…!」
エア 「え…そんな…」
タタン 「いいから! 明日、わたしが必ず元気にしてあげるんだから!」
エア 「タタン…?」



▼9話イベント

エア 「あの…タタン? なにやってるの?」

タタン 「なにって…見ればわかるでしょ? 料理を作ってるんだよ」

エア
「りょうりぃ!?」

タタン 「なによ、その言い方? おいしいご飯を食べればエアも元気になるかなって、一生懸命作ったのに」

エア 「ああ…ごめんごめん!だって、すごいニオイだし…! なんか色もすごいし…」

タタン 「甘いわね…。
いや…辛いのよ!

エア 「はぁ?」

タタン 「とにかく、騙されたと思って食べてごらんなさいよ。おいしいんだから!」

エア 「騙されたくはないなぁ…」

タタン
「なにか言った?」

エア 「………。
なんだか…無性に食べたくなってきました

タタン 「よろしい。じゃあ、すぐ食べる?」

エア 「もちろん、すぐに食べたいな」

タタン 「わかった! さっそく食べましょ!」

エア 「ところでそれ、なんて料理なの?」

タタン 「村で一番流行っている食べ物… その名も華麗なカレーよ!」



エア 「…」

タタン 「どうしたの、エア? さっきからずっとだまって… もしかして、口に合わなかった…?」

エア 「なんだろう…この口に残る感触…一言で言うなら…うーまーいーぞー!」

タタン 「…だ、大丈夫!? いろんな意味で心配よ、エア!?」

エア 「私がもっと言葉を知っていればこの味をみんなに伝えられるのに!今の私が思いつくのは…辛くておいしいってことくらい…。さすがカレーね!」

タタン 「辛いからカレーっていうんじゃないとは思うけど…」

エア 「タタンが作った料理がこんなおいしいなんて…! なんだかすごくうれしいな!」

タタン 「
…ちょっと素直に喜べないけど、喜んでもらえたみたいだからよかった。どう? 少しは元気になった?」

エア 「タタン…ごめんね。わたしのために…」

タタン 「いいよ、そんなこと。今、わたしができることをしただけなんだから」

エア 「今、わたしにできること…。そうなんだ…わたしだってこんなことしてる場合じゃない…一刻も早く、ゴウラを封印しないといけないのに!」

タタン 「落ち着いて、エア」

エア 「あ…ごめん…」

タタン 「エア…わたし、怖いの…。今のエアはリョウガさんのことでヤケになっているみたいで…。このまま、ゴウラの門に出かけたらお父さんが言っていたみたいに、もう…帰ってこないかもって…」

エア 「タタン…」

タタン 「エアの力になれるなら、わたし、なんでもするよ! だから…エア…約束して…。必ず帰ってくるって…」

エア 「ごめんね…。タタン…」

タタン 「え?」

エア 「わたしがここまでやってこれたのは、こうやって、みんなに支えられてきたからなんだ…」

タタン 「そうよ! エアはひとりじゃない。みんながエアのこと心配してるんだよ…! だから、エア…!」

エア 「大丈夫、約束するよ わたしは必ず帰ってくる」

タタン 「エア…! 鍛冶師の約束だよ! 鋼より固いんだから!」

エア 「もちろん タタンの作ったカレーをまた食べたいからね!」

タタン 「まかせといて もっとおいしいの作ってあげるから!」

エア 「へぇ…もっとおいしくなるの! おいしさの秘密はなに?」

タタン 「決まってるじゃない 愛情よ

エア
「え!?」

タタン 「ささ…、後かたづけしないとね!」




▼ED

エア 「う〜…まだちょっと苦しいな〜」

タタン 「もう、食べすぎなのよエアは」

エア 「だってぇ、おいしかったし」

タタン 「そう? 今日はスパイスかえてみたのよ。わかった?」

エア
「………。うん!」

タタン 「なによ!わかってなかったの!?」

エア 「わーいごめんなさーい!」

タタン 「ホントに…まあいいわ…ゆるしてあげる。こうしてカレーを作っていられるのもエアのおかげなんだしね…感謝しなくちゃ」

エア 「別に大したことしてないよ。ただ約束を守っただけだもん。タタンのカレーを食べに帰ってきただけだよ」

タタン 「エア…わかったわ! 腕にヨリをかけておいしいカレーを作ったげるんだから!」

エア 「これ以上おいしくなったら、食べすぎて太っちゃうじゃない…」

タタン 「そういわれてもわたしのカレーは絶対まずくならないわよ〜。むしろ、どんどんおいしくなっちゃうかも」

エア 「へえ、強気なんだ」

タタン 「だって言ったでしょ? カレーのおいしさの秘密は愛情だもん」




じゃあ、おいしくなるしかないでしょ





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